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肩こりや頭痛を薬で緩和?それって大丈夫?

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肩こりや首こりを改善するためには『こり』の根本的な原因を取り除くしかありません。
ストレスや過労による肩こりであれば、そのストレスを取り除くことでしか根本的な解決にははなりません。
とはいえ、肩こりが酷いからといって仕事をやめることはできません。
なんとか今週だけ乗り切りたい、なんとか今日だけ痛みを抑えたい…
そんな時の解決策として利用できるのが薬です。
一般的に販売されている鎮痛薬を内服することで、ある程度の『痛み』を緩和することができます。
しかし、薬を使用する上で重要なことは、『薬による除痛(痛みを取り除くこと)は一時的なものである』ということをしっかりと認識して使用することです。
ということで、肩こりや首こり、それに伴う頭痛を緩和する薬について詳しく紹介していきます。

肩こりの薬ってあるの?

そもそも『肩こりの薬』というものは存在するのでしょうか?
結論としては…残念ながらありません。
肩こりそのものを劇的に改善する薬は存在しないのです。
そのため、肩こりに対して薬を使用する目的としては以下の3種類が考えられます。
• 痛みを取り除くため
• 筋肉の過度な収縮を緩和するため
• 原疾患の治療のため
それぞれについて詳しく紹介していきます。

肩こりの痛みを取り除く薬

肩こりや首こり、頭痛や目の痛みなど、肩こりによって出現する痛みは様々です。
これらの痛みを一時的に緩和するために使われる薬が、ロキソニン(一般名:ロキソプロフェン)などのNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)とよばれる鎮痛剤です。
この他にはカロナール(アセトアミノフェン)などの鎮痛剤が使用されることもあります。
これらの鎮痛剤には、文字通り『鎮痛作用』があります。
炎症を抑え、痛みを取り除く働きがあります。
即効性もあり、内服してしばらくすると除痛効果をリアルに実感することができるでしょう。
しかし、これはあくまでも一時的な除痛であり、薬の効果がきれると、再び痛みが出現する可能性があります。
加えてNSAIDsは消化器系の副作用が発現しやすく、胃があれたり、気持ち悪くなったり、ゲップが出たり(胃酸が逆流するような不快感)することがあります。
そのため、痛みを取り除くためとはいえ、一日になんども内服したり、毎日内服することを継続するのはおすすめできません
使用方法としては、大切なポイントや我慢できない痛みのタイミングで頓服的に使用し、長期間使用しないというのが一般的です。
ロキソニンなどはドラッグストアでも気軽に手に入るため、長期使用をしてしまいがちですが、あくまでも一時的な除痛であることを忘れず、肩こりの根本的な解決方法を探す努力をしましょう
多くの湿布薬もこちらのカテゴリーに分類されます。
湿布は炎症を取り除く効果がありますが、痛みが出るほどの肩こりであれば、湿布だけで治るほど簡単なものではないでしょう。

ストレッチや姿勢の改善、ストレスの緩和など、根本治療の道を探しましょう。

筋肉の『こり』をほぐす薬

ミオナール(一般名:エペリゾン)という薬は筋肉の緊張をほぐす作用があり、肩こりなど筋肉の『こり』に効果がある??とされることがあり、希望する患者には処方されるケースがあります。
しかし、ケースがあると書いたように、ミオナールで肩こりそのものを劇的に改善できるわけではありません。
ミオナールなどの筋肉の緊張をほぐす薬を『補助的』に使いながら、リハビリテーションなどの運動療法を行うのが一般的です。
そのため、ミオナールを飲んでいれば肩こりにならないというような話は、半信半疑で聞いておいたほうが良いでしょう。

原疾患のための薬

肩こりや首こりが『他の疾患からきている』場合、根本的な疾患を治療するための薬を処方されるケースがあります。
例えば、腰のヘルニアなどの病気がある場合、反射的に腰をかばってしまうため、肩甲骨から首にかけての大きな筋肉が過度に緊張してしまい、肩こりが頻繁に出現するということがあります。
このようなケースであれば、ヘルニアの痛みを取り除くような、神経系の痛みに作用する薬が処方されることがあります。

肩こりの治療は生活習慣の見直しから!

肩こりや首こりの痛みを薬だけで治療するのは難しいです。
だからこそ、ストレッチや姿勢の改善など、日常生活の見直しを行うことが大切です。
重要なことなので繰り返しておきますが、ロキソニンなどの薬で痛みを取り除く方法は一時的な効果しかありません。
薬に頼るのではなく、肩こりの原因を突き詰めて、早めにその原因を対処しましょう。

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